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ツイッターで収まらなかったり書けないようなこと書きます。ツイ垢@mazo86024186

【7人の賢者と錬金術師】アニマるタワーを折るためには【攻略】

どうも、マゾです。

 

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皆様はこの『アニマるタワー』をご存知でしょうか?このゲームはアプリ『7人の賢者と錬金術師』のエイプリルフール企画にて実装されたミニゲームで、エイプリルフール後もゲーム内でとある操作を行うとこのミニゲームを遊ぶことが出来ます。

このミニゲームの内容についてはリザルト画面を見れば一目瞭然なんですが、少し前に大ブームを巻き起こした『どうぶつタワーバトル』の原点こと『どうぶつタワー』をオマージュしたゲームとなっています。

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別に沢山積んだところでアイテムが貰えるとかでも無く、特殊な操作がやたら難解だったりと存在すら知らない人も一定数いるかと思われますが、今回はこのアニマるタワーの攻略記事を書きたいと思います。一文にもならない攻略ですが、製作者も推してる事ですし、ここは張り切って攻略したいと思います。よろしくお願いします。

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Q.このゲームって面白いの?

 

A.クソです。

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アニマをより多く積むことを目的としてるであろうゲームシステムとは裏腹に、そのバランスは悉く崩壊しておりより高く積むゲームというよりは「破壊されない事を祈る」ゲーム性になっています。多分製作者はドMかなんかだと思います。

このゲームの攻略に必要なものは、技術2割運8割ぐらいです。正直10個積むだけでもかなりしんどいです。それでも上手く積みたい人の為に、今回は必要な知識を『どうぶつタワー』と比較しながら考察します。

 

どうぶつタワーとの違い

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『どうぶつタワー』

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『詰んだアニマるタワー』

 

これだけでもかなりの違いが分かるかと思われますが、今回は重要なポイントを3つ挙げたいと思います。

 

1.回転が手動且つより細かく設定出来る

 

『どうぶつタワー』(以下本家)ではどうぶつの向きを回転させるのにボタンを使用しますが、1クリック毎に一定の角度分回転します。これは言い換えると、細かい設定が出来ないという訳ですね。

対して『アニマるタワー』は矢印の向きに合わせてスワイプすることでアニマの向きを変えます。この操作は非常に細かい調整が出来るので、自分の思う完璧な角度で積む事が出来ます。実際どの位差が生まれるかは後で分かりますが、高い戦略性を感じますね。

 

2.ステージに突起物がある

これです

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『アニマるタワー』の主戦場

 

この左の龍と右の雲(?)らしきものですが、なんと判定が存在します。しかもに配置されています。

この突起物ですが、適当に物を載せようとすると基本落ちます。なので、実質的にアニマを積める場所は本家に比べて体感半分くらいです。

この仕様は本家にある端に動物を引っ掛けて積めるどうぶつのキャパを増やす戦法が通用しづらくなっています。この謎の突起物を攻略する事が『アニマるタワー』攻略の第一歩となります。頑張りましょう。

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『どうぶつタワー』における引っ掛けの一例

 

3.登場アニマ

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『どうぶつタワー』の一例

 

上の画像のように、本家の動物は比較的形が統一されています。またひよこのような小さな動物もいればゾウのような少し大きい動物も出てきます。

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ペンギン2体の上に乗るゾウ

 

では『アニマるタワー』ではどうでしょうか?

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とりあえず積んだ図

 

見ての通り形はほとんどバラバラ、さらに大半のアニマはそのままでは直立が出来ません。また、大きさもピンからキリまで存在します。

こいつみたいなのもいれば

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ピン

 

こんな奴も出てきます。

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キリにも限度があるだろ

 

このように、個性を発揮し過ぎてしまったアニマをどうにか積むのがこのゲームです。アニマ毎の特性を理解し、適切な判断をする事がこのゲームを攻略するのに必須の能力ですね。

 

4.挙動が怪しい

アニマが軽いのか重いのか分からないけどアニマにアニマを積もうとすると時々すごい動きをします。え?4つ目じゃないかって?気のせいでしょう。

 

という具合です。ではまずはアニマ毎の特徴を確認して、より高いアニマるタワーを積めるようにしていきましょう。また、アニマを紹介するついでにステージ端の突起物を処理する方法も記載しておきます。表の見方ですが、基本的には黒星が多いほど許せないアニマと思ってください。

 

アニマ毎の特性

 

リザード

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トカゲみたいな奴

 

序盤★★★☆☆

中盤★★★★☆

屑度★★★★☆

 

全体的に丸みを帯びており、特に積んでるタイミングにおける配置が難しい。基本的には足と尻尾を下にする形か尻尾と頭を下にした形でおくのがベター。置けない事はないが置いたところで展開が良くなるとかそういうのがない。地味にいやらしいアニマ。

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このように器用に置けるが上に積むのは難しいので油断は禁物

 

 

 

ドラガイア

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デカイ

 

序盤★★☆☆☆

中盤★★★☆☆

屑度★★☆☆☆

 

デカイことにはデカイが形自体はXとYに寄っており、思ったより置きやすい。割と不安定な場所にも差し込めたり、中盤以降も置く分には困らない。そこそこ安定感があり、序盤は特に土台作りに貢献する。大きい割には使える優良アニマ。

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このように立てて右側に置くと土台が広くなり安定感が非常に上がる。

 

 

 

ディアフックス

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丸く見えるが思ったより突起物がある

 

序盤★★☆☆☆

中盤★★★★☆

屑度★★★☆☆

 

羽部分が使いやすそうに見えなくもないが尻尾部分が思ったよりもデカいので尻尾を意識しないと詰む。普通に積むと使いづらいので180度回転させて置くのが基本。安定した土台づくりが要求されるが、それさえクリアしてれば対して脅威にはならない。

 

 

 

カゲロウ

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ナニコレ

 

序盤★★★☆☆

中盤★★☆☆☆

屑度★★★★☆

 

なんとマフラー部分に判定が無いというものすごくややこしいアニマ。紛らわしい上に毛の部分はしっかり判定があるので積む際にかなり計算が狂わされる詐欺アニマ。ただ形自体はそんなに悪くなく、爪が突出してデカイがそのおかげで置ける場面も悪くなく、使えなくもない。ただマフラーが本当に鬱陶しい。

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こういう事も出来るが信頼度は低め

 

 

 

ニャミネット

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にゃん

 

序盤★★★☆☆

中盤★★★★☆

屑度★★★★★

 

悪魔。楕円に近い形状をしている。このゲームの特性上かなり転がりやすく、上に置いたものを華麗なるローリングでかなりの数葬り去った悪魔達。基本的には黒側を立てて使わないとシーソーの要領でアニマを地獄に送る。180度回転させてもいいがピンクのアホ毛が思ったより大きいので注意。

 

 

 

サーディアン

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カッコいい

 

序盤★☆☆☆☆

中盤★★★☆☆

屑度★★☆☆☆

 

デカい組の中でも屈指の使いやすさを誇る優良アニマ。槍が長く、下にすれば引っ掛けやすい足4本を上に出来る為かなりの安定性を持った土台になる。また、向きはあまり変えずに左寄りに置くことで槍をストッパーにする事で広い土台作りに貢献する。ただ、このゲームの性質上支えるアニマがいないとすぐ崩壊するので注意。頂点が狭くなって詰めるタイミングで来るとちょっときつく、盾はちょっと邪魔くさいが序盤に関してはこれ以上にない安定性を出してくれるスーパーアニマ。やはりゴーレムは格が違った。

 

ライプシープ

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メェ〜

 

序盤★☆☆☆☆

中盤★☆☆☆☆

屑度★☆☆☆☆

 

三日月型をしている為非常に扱いやすい。どんな場面でも倒れる方向を計算して積めば多少土台が悪くても問題なく積める優等生。序盤の突起物を消すのにも使いやすいアニマるタワーの良心。

 

 

 

ケルヴォルフ

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ワン

 

序盤★☆☆☆☆

中盤★★☆☆☆

屑度★★☆☆☆

 

最序盤は右の突起を埋めるのに使える。ただ中盤以降は思ったより引っ掛けづらい。でも小さいから許せる。

 

 

 

ラントピクシー

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ポポロクロイス

 

序盤★☆☆☆☆

中盤★★☆☆☆

屑度★★☆☆☆

 

Xに近い形をしており、引っ掛けやすく優秀。右半身はごちゃごちゃしてて使いづらいので使うならそこ以外を下に使うのがベスト。大きくないから偉い。

 

 

 

コハクロン

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ころろん

 

序盤★☆☆☆☆

中盤★★★☆☆

屑度★★☆☆☆

 

手が邪魔すぎる。引っ掛けづらく転がりやすいので中盤以降の詰める段階に来ると持て余す。序盤に来る分には小さい為問題なし。

 

 

 

グラベルウィスプ

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ぽわーん

 

序盤★☆☆☆☆

中盤★★☆☆☆

屑度★★☆☆☆

 

回転せずに動かすと左に倒れる。覚えてるとどこかで使えるかもしれない。中盤以降は土台がないと置きづらいが小さいからそんな事はどうでもよくなる。

 

 

 

積み上がる石塊

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投げられたら痛そう

 

序盤★☆☆☆☆

中盤★☆☆☆☆

屑度★☆☆☆☆

 

穴埋めとかに使いやすい。転がりやすいけど超小さいからそんな事はどうでもよくなる。

 

 

 

アクアリア

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ぷるるんしずくちゃん

 

序盤★☆☆☆☆

中盤★☆☆☆☆

屑度★☆☆☆☆

 

亡霊っぽい奴に近いが多分こっちの方が起きやすい。御三家の中ではデカいけど全体的には小さいのでそんなのは些細な事である。

 

 

 

ニラマル

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なんでニラマルって名前なんだろう

 

序盤★☆☆☆☆

中盤★☆☆☆☆

屑度★☆☆☆☆

 

御三家最強。何故なら小さいから。

 

 

 

ひよこ

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ビリビリのバリバリのドカーンだよ!

 

序盤☆☆☆☆☆

中盤☆☆☆☆☆

終盤☆☆☆☆☆

 

隙がないよ

 

 

 

 

 

 

 

 

ムスヘル

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象徴

 

序盤★★★★☆

中盤★×7億

屑度★×7兆

 

ムスペル(Múspell。ムースペッル、ムスペッル、ムースペル、ムスッペルとも)は、北欧神話に登場する、おそらくは巨人の一族である。 南にある火の国「ムスペル」に住んでいるとされる。

ムスペルは南方にあるとされる火の国に住むと考えられているためか、しばしば「炎の巨人」といわれている。 彼らはラグナロクにおいて神々との戦いの場に現れるものの、それ以前には神々や人間たちの前に登場することはない。

『スノッリのエッダ』第一部『ギュルヴィたぶらかし』第43章では、最も巨大な船「ナグルファル」を持っているのがムスペルだと説明されている。 しかし同51章において、高潮の中に浮かび上がったナグルファルにムスペルが乗っているとはいわれていない。 「ムスペルの子ら」と呼ばれる軍勢は天を裂いて現れ、前後を炎に包まれたスルトを先頭にし、馬を駆って虹の橋ビフレストを渡り、そのため橋が崩壊してしまうというのである。

また『古エッダ』の『ロキの口論』第42節では、ムスペルは神々の国とムスペルの住む「南」の火の国とを隔てる暗い森・ミュルクヴィズをくぐってやって来るとされ、またスルト同様にフレイと戦うとされている。

しかし同じ『古エッダ』の『巫女の予言』では、ムスペルは「1艘の大きな船」に乗って「東」の方から現れるとされている。 その船の舵はロキがとっている。

この来襲してくる方角が文献によって南であったり東であったりすること、そしてムスペルの正体自体がよくわからないことから、現在でもさまざまな見解が出されている。(後述)

『たぶらかし』第51章において、ヴィーグリーズに進軍したムスペルの子らは独自の陣形をとり、それが目が眩むほどのものであると描写されている。 この『たぶらかし』において「ムスペルの子ら」が炎の巨人スルトとともに進軍してくるとされているのは、『巫女の予言』とまったく異なる内容であるが、シーグルズル・ノルダルは、スノッリがムスペルとは誰であるかを知らず、前述の『ロキの口論』の内容を証拠として結論づけたと考えている。

 

 

 

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引っ掛けようのない丸いシルエット胡散臭すぎる挙動異常なまでの大きさと今までのアニマをにする天災そのもの。中盤以降は出た時点で即終了となる。こいつの恐ろしいところは置けたところで質量が狂ってるせいで何故かやたらプルプルするのである。そしてこのゲームの仕様の一つとして、ハマり対策なのかアニマが一定時間停止しないとステージが上に突き上げられ、停止するかアニマが場外に落ちるまで繰り返されるというものがある。ムスヘルはそれを非常に誘発しやすいので基本出たらゲーム終了である。

 

幸い初手ムスヘルの場合は右端、左端に配置すれば置けないことはない。置くことが出来れば、中々動かない土台になるので多少は信頼出来る。正直な話、初手に来たら崖に落とした方が早いと思う。

というかこのゲームをクソゲーたらしめる要素の8割はどう考えてもこいつのせいである。こいつがいなければ、プレイヤーはもっとアニマるタワーに熱中していたのかもしれない。やはりゴーレムは格が違った。

 

 

 

…だが、少し待ってほしい。それはゲーム性に焦点を当てた場合の話だ。このゲームの本質を見抜くには、今一度考えを改め、視点を変えなければならない。何故なら、普通に考えれば『アニマるタワー』はいわば『どうぶつタワーバトル』の流行に乗っかっただけのゲームバランス度外視の馬鹿げたエイプリルフール企画だ。ちょっと遊べば「もう飽きたよ」で終わってしまう、どうしようもないゲームである。

しかし、これまでに述べた『どうぶつタワー』との相違点を整理してみれば、このムスヘルの存在はあまりにも大きく、イレギュラーなのだ。…そしてそこに焦点を当ててみると、ある一つの仮説が成立する。

 

きっと聡明な方はもう気づきになったとだろう。そう、ムスヘルがいない『アニマるタワー』はただの「積み木」でしか無い。『アニマるタワー』の本質は、今までせっせと積み重ね、築き上げたものをどうしようもなく、絶対的な存在によって壊されることにある。それはいわば「賽の河原」という伝承に通ずるものがあるが、ポチスタジオ…いや、瀬野秀政はそれを『アニマるタワー』という名の反証と共に痛烈に批判したのだ。さて、私が初めの方に提示したこの画像を覚えているだろうか?

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下2行は置いといて、上2行の「アニマるタワー楽しいですね。実はまだ遊べます(^ ^)」という文章に注目しよう。そう、瀬野秀政は自作の『アニマるタワー』を「楽しい」という形容詞を用いて表現した。側から見れば理不尽なデカブツで崩されるだけの、まさに賽の河原にしか見えず、やってる側からすれば苦痛そのものだが、では何故瀬野秀政はこれを「楽しい」と言えたのか?その答えは彼の過去の発言にある。

それがこれだ。

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私の過去記事をご覧になった方なら既にご存知だと思われるが、瀬野秀政は株式会社ライフメイカーの元代表取締役である。彼はほぼ個人制作のアプリ『幻獣物語』を世に出しスマッシュヒット、その続編の『幻獣物語2』は瀬野秀政が離れた今でも今年5周年を迎えたロングセラーである。

 

しかし、それらを築き上げるまでに彼は何度も失敗を経験している。「すごライフ」は詳しくは知らないので割愛させて頂くが、部署を拡大した後のライフメイカーの処女作『ムシパレット』は僅か3ヶ月でサービス更新停止したし、幻獣物語2の後に作られた『魔導時計クロノス』は半年でサービス更新停止している。App Storeのレビューを見て頂ければ分かるが、出来としてはクソゲーそのものである。

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しかし、瀬野秀政はこれらを失敗作、駄作とは呼ばなかった。得た経験、知識は確実に本人の中に積まれており、それは今までの作品に表れている。現に、彼が手がけたアプリを並べると分かるが、『ムシパレット』が3ヶ月、『魔導時計クロノス』が6ヶ月、『妖シ幻想郷』はサービス更新停止までに1年もっている。さらに言えば、『妖シ幻想郷』はサービス更新停止の旨を初めて「お知らせ」に記載したのだ。彼と、彼を取り巻く環境の成長が、こうして彼らの手がけた作品に着実に表れているのだ。

 

そして瀬野秀政は、ポチスタジオの実質的な処女作、『7人の賢者と錬金術師』を今まで作ってきた作品の集大成と呼んだ。

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現に『7人の賢者と錬金術師』の評判は概ね好評で、彼の経験値が活かされた作品と言えよう。

 

 

さて、読者は「賽の河原」の結末を知っているだろうか?知らない人の為に要約すると、鬼に壊されても石を積み続けた子供は、最終的には地蔵菩薩に救済されるという話だ。しかしこの話を瀬野秀政は、とにかくがむしゃらに積み続ければいつか救われるという、現代においては陳腐で無意味な教養と解釈したのだ。

この俗説が作られた当時はそうだったのかもしれないが、現代は違う。情報がグローバル化スマートフォンなどの情報端末が発達した今、この時代を生き抜く為に必要なのは、どんな状況にも臨機応変に対応出来る柔軟な発想と、それを形にする為の経験である。しかし、これらはどちらに偏っていても良くない。なぜなら、柔軟な発想を持っていても、経験不足でそれを形に出来なれば、何にもならない。かといって今までの経験だけを頼りにしていては、新しい時代に取り残される。現代が加速度的に発達する市場だからこそ、より大事になっていくのだ。

 

話が若干逸れたが、上記の内容を踏まえて『アニマるタワー』を考察していこう。確かにステージの形は歪で、アニマの形は統一性が無い。しかし、これは今までのセオリーが通じないという現代を表現している。そしてその上でどうしようもない存在、いわば絶対的な存在ことムスヘル。作中ではもはや祈る事しか出来ないような存在でこそあるが、その話は一旦置いておこう。

 

突然だが、ここで話を少し変える。このゲームのゲームオーバーの条件とはなんだろうか?そう、アニマが場外に出てしまった時である。では何故アニマは場外に出てしまうのか?アニマが崩れてしまい、バラバラになるからだ。ならば、何故積み上げたアニマは崩れる?………そう、ムスヘルが出たからというのも一つの要因だが、主な原因は「プレイヤーの力量不足による破綻」なのである。では、ムスヘルを対処出来ないのも力量不足では?と思われるだろうが、アレはどう考えても対処不可能である。…そう、どう見ても対処不可能なのだ。

 

私は今までムスヘルを「ゲームバランスが分からないアホが作り出した天災」と揶揄したが、もし、ムスヘルが最初から「対処出来るわけない、どうしようもないもの」という意義を持たせたものだとしたらどうだろうか。…つまり、ムスヘルで積み上げたものを壊す事、すなわちムスヘルを落とす行為そのものこそが、このゲームの到達点だったのである。

 

これは終わりのない地獄ではない。これで積み上げた数など結果論に過ぎず、どうしようもない事が起こるまで諦めず、アニマを積み上げる、その工程をやり遂げた事こそ尊重すべきなのだと瀬野秀政…もとい、ポチスタジオは『7人の賢者と錬金術師』内のエイプリルフール企画という舞台にて表現したのだ。その思想の元、『7人の賢者と錬金術師』が生まれたのだから。

 

 

 

しかし、ここである一つの疑問が浮かぶ。「何故ポチスタジオはこんなに難解で回りくどい表現をしたのか?」…実は、その答えは既に出ていたのだ。

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ここで先程は省略した下2行に触れよう。「運営は教えてくれないので是非探してみてね」…そう、この文章こそが、全てを紐解く鍵となった。

ここでは詳細は敢えて書かないが、『アニマるタワー』を遊ぶにはアプリ内で非常に特殊な操作をする必要がある。それもノーヒントならまず解けないレベルのものである。しかし瀬野秀政は「運営は教えてくれないので」と、解けるものなら解いてみろと我々に謎解きを要求。結局、途中から瀬野秀政がヒントを小出しにしていったために、今ではその解法が流通したのである。しかし、瀬野秀政は「表向きはエイプリルフールの企画として作ったこの作品も、この謎が解ける人ならば、隠された意図に気づいてくれるだろう…」と考えてたのではないだろうか。

 

 

 

創造と破壊を表現しながらも、現代における過程の重要性を再び示したポチスタジオの怪作、『アニマるタワー』。しかし、その隠された意図を汲み取るには、あまりにも難解で、もしかしたら我々人類には早過ぎた哲学だったのかもしれない。

しかし、瀬野秀政はこの無理難題を、『7人の賢者と錬金術師」のユーザーに向けて挑戦を促した。そんな人間の考えることならば、もしかしたらたった今証明したこの解釈は氷山の一角なのかもしれない。まだ違う解釈が残されているのか。しかしそれを考えるのはまた今度にしよう。

私は真偽はどうであれ一つの仮説を証明したのだ。ならば、やる事は一つ。ポチスタジオが作り出したこの怪作に隠された意図を広め、その真偽と別の可能性について、他のユーザーと意見を交わすべきなのだ。

だからこそ、私はできるだけの攻略記事を書いた。この作品の真意を辿り着くまでに、辿り着く事を諦めてはならない。

 

道が見えないのなら、それを見えるようにするのが私のするべき事である。だからこそ、折り方を教えよう。そして、積み上げたアニマを。『アニマるタワー』を。共に折ろうじゃないか。